広告運用の環境は日々変化しており、昨今では機械学習を上手く活用することが重要になってきています。今回は機械学習をフル活用した広告配信手法であるMeta広告(Facebook、Instagram)の「ブロード配信」について紹介します。
【目次】
1.Meta広告ブロード配信とは?
2.Meta広告ブロード配信の設定方法
3.Meta広告ブロード配信のメリット・デメリット
4.Meta広告ブロード配信の向き・不向き
5.Meta広告ブロード配信のまとめ
1.Meta広告ブロード配信とは?
Meta広告ブロード配信とは、「性別」「年齢」「地域」のみを設定したオーディエンスに対して配信する方法です。
通常、リマーケティングリストや類似オーディエンス、興味関心などの「詳細設定」を行いますが、それらの詳細設定は行わない配信手法がブロード配信です。
上述の3つしか設定しませんが、機械学習によって、データ蓄積⇒配信最適化が進みます。
※補足※
「ブロード配信」は、Metaに限った話ではなく、GoogleやYahooなど、他の広告媒体でも共通する概念です。
ただし、Meta広告の特性上*、他媒体よりも「ブロード配信の精度(機械学習の精度)が高い」と言われています。
*Metaのプラットフォーム:FacebookやInstagramは、アカウント開設時に「性別」と「年齢」の登録が必須です。加えて、サービス利用時には「ログイン」が必要です。
2.Meta広告ブロード配信の設定方法
先述の通り、Meta広告ブロード配信は、あくまでもオーディエンス設定手法の1種でしかないため、細かい設定方法や特別な画面があるワケではありません。
「地域」「年齢」「性別」のみを、任意で設定すればOKです。
<例>
・地域:日本
・年齢:30~49
・性別:男性
<補足>
「地域」も「年齢」も「性別」も設定せず、全てのオーディエンスに対して配信する場合は、「ノンターゲティング」と言われます。
配信母数は多い順に、「ノンターゲティング」>>「ブロード」>>「デモグラ配信」という関係になります。
(※下図参照:「〇」は配信の絞り込みを表しています)
3.Meta広告ブロード配信のメリット・デメリット
【メリット】
1)リーチの最大化
「詳細なターゲット設定時」と比較すると、「ブロード配信」では配信可能なターゲット数(リーチ)が多いです。
リーチが多い分、「新たなユーザー層」の獲得を期待できます。
2)機械学習の促進
Meta広告をはじめとする多くの媒体では、機械学習によって配信が最適化されます。
「メリット1」で書いた通り、ブロード配信では幅広いユーザーにアプローチできます。
そのため、配信データが溜まりやすく、機械学習の促進につながります。
3)課金単価を抑える
ターゲットを絞り込まないため、「オークションの競争度(競合入札の単価)」は下がる傾向があります。
結果として、「課金単価(Meta広告はインプレッション課金のため、CPM)」を抑える事ができます。
【デメリット】
1)クリック率が低い
幅広いユーザーにリーチするため、「興味関心度が低いユーザー」にも広告配信されます。
結果として、興味関心ターゲティングなどの絞り込んだ配信と比較すると、「クリック率(CTR)」は低くなる傾向があります。
2)コンバージョン率が低い
1と同じ理由から、「コンバージョン率(CVR)」も低くなる傾向があります。
ただし、上記の1・2は一概に「デメリット」とは言い切れない側面があります。
なぜなら「課金単価(CPM)」が低い分、「獲得単価(CPA・CPO)」はそれほど悪化しない傾向にあるからです。
また、メリット1で書いた通り、Metaの機械学習にターゲティングを任せた方が効率よく運用できるケースもあるからです。
4.Meta広告ブロード配信の向き・不向き
「ターゲットの総人口が多い商材」ほど、Meta広告ブロード配信に向いていると言えます。
そのため、どちらかと言えば「toB商材」よりは「toC商材」の方が適していると言えます。
特に「生活必需品」や「衣食住に関する商材」であれば万人が対象になるため、成果が出やすい傾向にあります。
実際に、弊社のあるクライアントでMeta広告ブロード配信を実施したところ、広告セット全体の60%を占めるCV獲得を実現できました。
ただし、当然ですが上記はあくまでも「傾向」であり「一般論」です。
向き・不向きは、実際の成果である「事業への貢献度(売上やLTV)」をもとに評価する事が重要です。
5.Meta広告ブロード配信のまとめ
いかがでしたか?
今回は、Meta広告(Facebook、Instagram)のブロード配信について紹介しました。
「広告のリーチを最大化したい!」
「新たな層へ広告をリーチしたい!」
「固定概念から脱してチャレンジしたい!」
といったケースでは、有効な選択肢となり得ます。
様々な配信方法・設計を試す事で、広告運用の効率化と成果の最大化を目指しましょう。
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