Meta広告停止!_審査基準と停止理由_復活方法を解説

業界動向・法規制

【なぜ?どうなる?】Facebook広告アカウントの「停止理由」と「復活方法」を解説

広告アカウントが突如として「停止」「BAN」されてしまうケースが増えています。停止した場合、広告配信は止まり、蓄積したデータも活用できなくなるため、広告主にとっては致命的です。今回は、Facebookの広告アカウントが停止してしまう「理由」と「解決策」までを、実例付きで解説します。

 

【目次】
1.【前提】Facebook「広告アカウント」の「停止」とは?
2.Facebookの広告アカウントが停止する3つの「理由」
3.広告アカウントが停止した場合の「解決策」
4.広告アカウントが復活しない場合の解決策「3選」
5.広告アカウントが停止するとどうなる?「実際の停止事例」と「復活までの記録」
6.【まとめ】Facebookの広告アカウントを停止させないために気を付けるべき事

1.【前提】Facebook「広告アカウント」の「停止」とは?

【前提】Facebook「広告アカウント」の「停止」とは?

 

【Facebookの「広告アカウント」とは?】
FacebookやInstagramで「広告配信をするために用意するアカウント」の事です。

企業がFacebookやInstagramを利用するために開設する「ビジネスアカウント(ビジネスマネージャ)」の下の階層に位置するアカウントを指します。(※下図参照)

Facebookのアカウント構造

※補足)
「ビジネスマネージャ」は、以前は『Facebookビジネスマネージャ』という名前でしたが、Facebookの社名変更に伴い名称が変わりました。現在は『Meta Business Suite』が正式名称です。ですが、現在でも「ビジネスマネージャ」という名称の方が一般的なため、本コラムでは「ビジネスマネージャ」と記載しています。

 

【Facebookの「アカウント停止」とは?】
Facebookの「アカウント停止」とは、上述した「広告アカウントが停止されてしまう事」を指します。

●「アカウント停止」
●「アカウント凍結」
● 「アカウントBAN(バン)」
●「垢ban(アカバン)」
等々

言い方は様々ありますが、本コラムでは「アカウント停止」で統一します。

Facebook(Meta社)が発表している通り、「Facebookのポリシー(規定)に違反している広告主(広告アカウント)」に対して「広告利用の制限を課す」、という一連の措置を指します。
※広告利用の制限について│Metaビジネスヘルプセンター

本来、「広告アカウント」では広告の予算管理から配信設定まで幅広くコントロールできるのですが、仮に「広告アカウント」が「停止」されてしまうと…

● 現在配信中の広告が「停止」してしまいます。
● また、新たに広告を「作成」し「配信」する事ができなくなります。
(※下図参照)

広告アカウントの階層

2.Facebookの広告アカウントが停止する3つの「理由」

Facebookの広告アカウントが停止する3つの「理由」

 

Facebookの広告アカウントが停止してしまう「理由」は、大きく3つあります。

① Facebookの「広告ポリシーに違反」している
② 広告アカウントに紐づける「通常アカウント」の運用をサボっている
③「未承認の広告」が多い

【① Facebookの「広告ポリシーに違反」している】
これが最も多い理由です。
「Facebook広告のポリシー(規定)」は非常に細かく定められており、年々、厳しさを増しています。
そのため、広告主が“意図せずに”違反してしまうケースがあります。

例えば、「利用者の、人種、民族、宗教、信念、性的指向を含む様々な個人的な特性に言及または示唆している」という規定について言えば、『●●でお悩みの方へ』というような、「個人を特定する表現」が規定違反になります。

また「誤解を招く、または虚偽的なサービスや商品を何らかの形で宣伝している」という規定を例にすれば、『××か月で▲▲を達成!』というような「誇張表現」も、規定違反になります。

そのため、ご自身の広告がポリシーに違反していないか?を、都度確認する事が重要です。
※広告規定の紹介│透明性センター
※広告ポリシーの基本チェックリスト│Metaビジネスヘルプセンター

【② 広告アカウントに紐づける「通常アカウント」の運用をサボっている】
これは、アカウントの開設だけを行い、その後「何もしていない」場合に発生するケースです。

注意して頂きたいのは、「広告アカウント」に限らず、「通常のアカウント(公式Facebookページ)」においても、運用せずに放置した場合には同様の処置を受ける可能性があるという点です。

そのため、仮に直近で広告配信をする予定が無かったとしても、定期的に「広告アカウント」に「ログイン」したり、「公式Facebookページ」を一定の頻度で「更新・投稿」したりする等して、「利用履歴(アクティビティ)」を残しておく事が重要です。

 

【弊社の実例】
実際に、「広告アカウント」に紐づけていた「公式Facebookページ」や「Instagramアカウント」の運用状況が「アカウント停止の判断材料」となるケースがありました。
Facebookの公式ページには明記されておらず、「どの程度のフォロワー数・運用実績であれば審査抵触しない」という明確な値も開示されていませんが、Facebook(Meta社)より、『「広告アカウント」だけでなく、「公式Facebookページ」や「Instagramアカウント」も定期的に運用・投稿する必要がある』点を、アドバイス頂きました。(※下図参照)

「公式Facebookページ」や「Instagramアカウント」も定期的に運用・投稿する必要がある

【③「未承認の広告」が多い】
Facebook広告の管理画面から広告を作成し「公開ボタン」を押すと、Facebookの広告ポリシーに違反していないか?「審査」が自動的に開始します。

通常、広告審査は「24時間以内」に完了しますが、この審査で「違反している」と判定されると、「広告配信が却下」され、「未承認」というステータスになります。いわゆる「審査落ち」です。

広告アカウント内に「未承認」の広告が長期間にわたり複数存在すると、広告アカウントが停止されてしまう場合があります。

そのため、「未承認」の広告を修正してから「再申請」するか、広告自体を「削除」する等して、「未承認」の広告がアカウント内に残らないようにする事が重要です。

【弊社の実例】
「審査落ち」⇒「再入稿」⇒「広告配信」⇒「審査落ち」⇒「再入稿」……という対応を繰り返した事が要因となって、「広告アカウント」が「停止」したケースがありました。そのため、「ただやみくもに再申請すれば良い」、という訳ではない点に、注意が必要です。(※下図参照)

「審査落ち」を繰り返した事で「広告アカウント」が停止

 

3.広告アカウントが停止した場合の「解決策」

広告アカウントが停止した場合の「解決策」

 

停止された広告アカウントが自動的に復活する事はありません。
Facebookの広告アカウントが停止した場合は、必ず「審査」をリクエストしましょう。

 

【ケース①】
仮に広告主に落ち度が無くても、以下のようなケースでは、広告アカウントが停止されてしまう事があります。

● アカウントにセキュリティー上の問題がある(不審なアクティビティ)
● システム上の障害
● Facebook側の手違い(AIの判定ミス)

つまり、「Facebook側の手違い(AIの判定ミス)」によってアカウント停止されてしまうケースですね。
このような場合は、「審査」をリクエストする事でアカウントが「復活」する可能性があります。

 

【ケース②】
ケース①に該当しないような下記ケースでは、ただやみくもに「審査」をリクエストしても、「承認・アカウント復活」する事はほとんどありません。

● Facebookの「広告ポリシーに違反」している
● 広告アカウントに紐づける「通常アカウント」の運用をサボっている
●「未承認の広告」が多い

そのため、上記のようなケースでは、停止後に ”すぐに”審査をリクエストするのではなく、停止理由に“アタリ”をつけ、2章に記載したような「対応・修正」を行った上で、「審査」をリクエストするようにしましょう。

 

【審査をリクエストする方法】
Facebookの「アカウントのクオリティ」ページからリクエストできます。
https://www.facebook.com/accountquality/

審査をリクエストする手順は、以下の通りです。

▼ [アカウントのクオリティ]で、左側のメニューにある[アカウントステータスの概要]をクリック
▼ トラブルシューティングを行うアカウントをクリック
▼ [対処方法]セクションで、[審査をリクエスト]をクリック
▼ 画面の手順を完了
※Metaビジネスヘルプセンター│制限されたアカウントのトラブルシューティング

 

※補足)
これまで、『Facebookヘルプセンター│制限中の広告アカウントの審査をリクエスト』という「専用ページ」からも審査をリクエストできましたが、本コラムを執筆している2022年11月28日時点では、「専用ページ」からリクエストを送信できなくなったと思われます。該当リンクをクリックしても「アカウントのクオリティページ」へ遷移します。

4.広告アカウントが復活しない場合の解決策「3選」

広告アカウントが復活しない場合の解決策「3選」

 

「審査」をリクエストする事で「アカウント復活」するのが理想ですが、実態は、「審査」をリクエストした結果⇒再度「広告却下・アカウント停止」になる…というケースの方が多いです。
そのようなケースでは、以下の順に対応を検討してみましょう。

① 再度「審査」をリクエストしてみる
② 広告アカウントを新たに「作り直す」
③ 別の広告媒体・プラットフォームへ「予算を再分配」する

 

【① 再度「審査」をリクエストしてみる】
こちらは、記載の通り、再度「審査」をリクエストするという手段です。
ただし、再度「審査」をリクエストしても、以下のいずれかに陥るケースが多いようです。

 ●「再審査」をリクエスト後、「48時間」を経過しても「審査中」のステータスから進展が無い…
 ●「再審査」をリクエストした結果、「永久BAN」になる(※下図参照)

永久BAN

 

【② 広告アカウントを新たに「作り直す」】
再度「審査」をリクエストしてもアカウントが復活しない場合は、広告アカウントを新たに「作り直す」という手段が存在します。

この時、注意して頂きたいのは、ただ広告アカウントを作り直すだけでは、再び「アカウント停止」に至る可能性が高いという事です。

具体的には、以下の2ステップを踏みましょう。

▼ ステップ①:「ビジネスアカウント」から作り直す
▼ ステップ②:「広告素材」を変更する

ーーーーーーーーーー
▼ ステップ①:「ビジネスアカウント」から作り直す
ーーーーーーーーーー
広告アカウントは、下図のように、大元のアカウントである「ビジネスアカウント」と紐づいています。

ビジネスアカウントと広告アカウント

2章で記載した【広告アカウント内に「未承認」の広告が長期間にわたり複数存在すると、広告アカウントが停止されてしまう場合がある】というのと同じ理屈で、【ビジネスアカウント内に「停止」された広告アカウントが存在すると、新しく作った広告アカウントが停止されてしまう場合がある】という事です。

そのため、単に「広告アカウント」だけを作り直すのではなく、「ビジネスアカウント」から作り直した上で「広告アカウント」を作ると良いでしょう。(※下図参照)

「ビジネスアカウント」から作り直した上で「広告アカウント」を作る

ーーーーーーーーーー
▼ ステップ②:広告素材を変更する
ーーーーーーーーーー
「ビジネスアカウント」から作り直し、「新しい広告アカウント」ができた後で広告出稿する際は、必ず「広告素材(画像やテキスト)」も変更しましょう。(※下図参照)

広告出稿する際は、必ず「広告素材(画像やテキスト)」も変更する

理由はシンプルで、Facebookは「広告素材」を審査対象としているからです。
仮に、過去に「ポリシー違反」で広告アカウントが停止していた場合、抵触箇所が残っていると、せっかく大元のアカウント(ビジネスアカウント)から作り直しても、すぐに同じ理由で停止されてしまいます。
※Metaビジネスヘルプセンター│審査中の広告について

そのため、ご自身の広告が「ポリシーに違反していないか?」を確認し、広告素材も1から作り直しましょう。
※広告規定の紹介│透明性センター
※広告ポリシーの基本チェックリスト│Metaビジネスヘルプセンター

 

【③ 別の広告媒体・プラットフォームへ「予算を再分配」する】
こちらは、最後の手段です。

● そもそも「アカウント」を作り直せない…
● 何度も「アカウント停止」になる…

というような場合は、潔く、Facebookへの広告投資をやめて、「予算を他の媒体に充てる」のも手段です。

その際は、以下をヒントにして、「Facebookに近い広告媒体」や「プラットフォーム」を探すのがお勧めです。

● 対象顧客 ⇒ 「多い/少ない」
● 製品・サービス ⇒ 「求めている/求めていない」

「Facebookに近い広告媒体」や「プラットフォーム」を探す

5.広告アカウントが停止するとどうなる?「実際の停止事例」と「復活までの記録」

広告アカウントが停止するとどうなる?「実際の停止事例」と「復活までの記録」

 

最後に、「広告却下&広告アカウント停止」後に、「審査」をリクエストし、アカウントが「復活」した実例を紹介します。

経緯としては下記になります。
ーーーーーーーーーー
▼① 某月27日21時頃: 一斉に「広告却下」「広告アカウント停止」⇒「審査」をリクエスト
▼② 同月30日14時頃:「審査完了」の通知⇒「広告アカウント復活」「配信再開」
ーーーーーーーーーー

 

【① 某月27日21時頃】
突如として、入稿している広告がすべて「却下」され、広告アカウントが「停止」されました。
この時、新たに広告を作成しても入稿できるか読めない状況だったため、広告素材を修正する等の「特別な対応」はせず、すぐに「広告マネージャ」から「審査」をリクエストしました。

 

【②同月30日14時頃】
審査完了の通知が届き、無事に「広告アカウント」が復活し、配信も「再開」されました。

停止した「広告アカウント」は
● 2年ほど運用を継続しており、
● 紐づけていた「公式Facebookページ」のフォロワー数は5,000件弱を有していたアカウントでした。

そのため、停止した理由が見当たらず、Facebook(Meta社)からも明確な回答はもらえませんでした。


強いて言えば、

● (3章で記載したように)「Facebook側の手違い」によってアカウント停止されてしまった可能性がある事
● かつ、アカウント停止後「すぐに」審査をリクエストした事

以上が、復活した要因ではないか?と考えます。

6.【まとめ】Facebookの広告アカウントを停止させないために気を付けるべき事

【まとめ】Facebookの広告アカウントを停止させないために気を付けるべき事

 

いかがでしたか?
ここまで、Facebookの広告アカウントが停止する「理由」と「復活方法」を紹介してきました。

前提として、Facebookによる「広告アカウント停止」の判断は「AI」が自動対応しています。

そのため、「Meta社の担当者」、つまり「人」から明確な抵触理由や情報を開示してもらうのはそれ自体がハードルの高い事だと言えます。

仮に、「Meta社の担当者」からアドバイスを頂けたとしても、ソレはあくまでも「担当スタッフの知見をもとにしたアドバイスである(=誤解を恐れずに言えば、担当者の個人的な見解という意味合いが強くなりがちである)」という点を理解しておきましょう。

アカウント停止されないための一番の方法は、
アカウント停止される可能性がありそうな要素を1つずつ潰していく事です。

その最たる例が「Facebook広告のポリシー(規定)」を深く理解し、違反をしない、という事です。

もし、今、停止で悩まれている方がいらっしゃいましたら、早くアカウント復活する事を祈っております。
そして、弊社の情報が少しでも参考になれば幸いです。

それでは、また別のコラムでお会いしましょう!

 

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