ABテスト 実践編

ABテストの方法【メルマガ編】

「誰に」「何を」「どうやって」自社の製品・サービスの魅力を伝え、利用してもらうか、その「訴求内容」を決めた後は、いよいよ検証(テスト)です。本コラムでは、メルマガを利用して「訴求内容」のABテストを実施する方法をお伝えします。

【目次】
1.ABテストの対象と優先テーマ
2.実践方法:配信タイミング
3.実践方法:オファー
4.実践方法:件名
5.まとめ

1.ABテストの対象と優先テーマ

【メルマガにおけるABテストの対象】
メルマガは、投資効率が最も高いABテストの検証テーマの1つですが、ただ闇雲に一斉配信を続けていると、やがて受信者によって、迷惑フォルダへと振り分けられてしまい、「届けたい人」へ「届ける」ことが困難になる可能性があります。

そこで、「成果」へのインパクトが高い要素を優先してABテストを実施することが重要になります。

● ABテストの対象(例)
 ・配信頻度
  └ 月1
  └ 週1など

 ・配信タイミング
  └ 週初め/週末
  └ 平日/土日祝
  └ 午前/午後など

 ・配信相手    
  └ 購入履歴でグループ化
   - リピート/新規
   - 商品A/商品Bなど

 ・差出人名
  └ 個人名
  └ 会社名と個人名を併記など

 ・形式
  └ テキスト重視
  └ 画像重視(HTML)など

 ・件名
  └ 訴求
  └ 長さなど

 ・本文
  └ 構成/順番
  └ 長さ
  └ FVの画像(HTMLの場合)
  └ CTAなど

 ・オファー
  └ 特典プレゼント
  └ 割引など

【優先テーマ】
上述のように、ABテストの対象はいくつもあるのですが、優先テーマは以下です。

1)配信タイミング
2)オファー
3)件名

理由は、上記すべてが「メール開封率」と「購入率(CVR)」へのインパクトが大きいからです。

対象顧客や取り扱い商材などによって多少の違いはありますが、基本的には上記テーマを上記順番でABテストすればOKです。

それぞれのテーマを具体的にどのようにテストすればよいのか、1つ1つ確認しましょう。

2.実践方法:配信タイミング

【配信タイミングの重要性】
配信タイミングとは、具体的には「曜日」と「時間帯」です。

● 曜日
 ・週初め vs. 週末
 ・平日 vs. 土日祝
 ・月曜日 vs. 火曜日(特定の曜日)など

● 時間帯
 ・午前 vs. 午後
 ・早朝 vs. 夜間
 ・19時 vs. 19時半(特定の時間帯)など

一般的に、メール配信から時間が経てば経つほど「開封率」が下がると言われています。
なぜなら、せっかく送ったメールが大量に送られてくる他社のメルマガに埋もれてしまうからです。
「開封率」以前に、“メールに気づいてもらえてすらいない”という状況ですね。

そのため、「メールを開いて読んでもらえるタイミング」を狙って配信することが重要になります。

【ABテストの方法】
「曜日」は、配信相手の生活リズムによって異なる一方で、「時間帯」には一定の傾向があります。
そのため、「時間帯」➡「曜日」の順で検証してみると良いでしょう。

「時間帯」をABテストする際は、以下を参考にしてみてください。

● 配信相手の属性を考慮した「時間帯」の例
 ・BtoB
  └ ビジネスマン
   - 7~8時(通勤途中)
   - 13時~14時(お昼休憩)

 ・BtoC
  └ 主婦
   - 10~15時(家事後、夕飯準備前)
  └ 学生/若者
   - 21~23時(学校/バイト後、就寝前)
  └ シニア層
   - 7時~9時(朝早い時間から活動)

3.実践方法:オファー

【オファーの重要性】
オファーとは、製品・サービスとは別に、対象顧客にとってプラスになる「特典」のことを指します。

EC・Webマーケティングの世界では、広告やWebサイトを見た人が、見た「そのタイミング」で購入することを重視します。

しかし、対象顧客の脳裏に浮かぶ様々な不安や迷いが、製品・サービスを「買おう!」と決心する際のブレーキになります。

そこで、お客様に「今買おう!」と決心してもらう”背中を押す”重要な役割を担っているのが「オファー」になります。

● オファーの例
 ・プレゼント
  └ カタログ/資料
  └ クーポン券
  └ ギフト券
  └ ポイントなど
 
 ・トライアル/お試し
  └ 無料お試し期間
  └ 初回割引/トライアル価格など
 
 ・本商品割引
  └ 早期割
  └ セット割
  └ 数量割
  └ 定期割など

 ・本商品以外の割引
  └ 送料
  └ 決済手数料など

 ・特売/セール
  └ 季節限定
  └ 在庫入れ替え
  └ 周年記念など

 ・リスクヘッジ
  └ 返金保証
  └ 分割払いなど

【ABテストの方法】
例えば、以下のようなテスト結果だったとしましょう。(下図参照)

ポイントは、「オファーなし」もテストパターンとして入れることです。
そうすることで、「オファーあり」「オファーなし」どちらが良いのか、大枠の方針を見定めることができます。

今回の場合、「開封率」「購入率」ともに①~④の「オファーあり」の方が優秀なため、メルマガの方針としては「オファーはつけた方が良い」という判断になります。

①~④の「オファーあり」を精査してみると、「開封率」はおおむね15%で差がありませんが、「購入率」に関しては②「本商品割引」と④「セール」が優秀です。

メルマガで案内する商品や企画次第ですが、「本商品割引」と「セール」を使い分けがながら、より検証の精度を高めていく必要があります。

4.実践方法:件名

件名をABテストしようとすると、「入れ込む要素」と「表現方法」が多すぎて困惑するのではないでしょうか?

● 入れ込む要素の例
 ・実績
  └ 「購入者の90%が効果を実感」
  └ 「販売3日で完売した話題の商品」など
 
 ・緊急性
  └ 「○○日限定」
  └ 「先着○○名さま」
  └ 「〇月限定」

 ・オファー
  └ 特典プレゼント
  └ 割引など

 ・知名度
  └ 有名企業のブランド名
  └有名人の名前など

 ・特別感
  └ 「〇〇さまにご案内(配信相手の個人名の呼びかけ)」
  └ 「○○をご購入された方必見」など

 ・最新情報
  └「2021年版○○の速報値」など

● 表現方法の例
 ・文字数
  └ 15~30文字

 ・絵文字
  └ 有無

 ・言い換え
  └ 50%オフ/半額
  └ 〇日間限定/残り〇日
 
 ・文法
  └ 平叙文(肯定文・否定文)
  └ 疑問文
  └ 命令文
  └ 感嘆文など 
 
 ・順番
  └ 「入れ込む要素」の前後の順番

ですが、ご安心ください。ここに「件名」よりも前に「オファー」のABテストを行った狙いがあります。

先述の例で言えば、すでに顧客の背中を押せる「オファー」は「本商品割引」か「セール」の2択に絞られました。つまり、「入れ込む要素」は「オファー」で固定し、あとはその「表現方法」のみをABテストすればよいのです。

仮に、最も優秀だった「本商品割引」に絞ってABテストする場合、以下のようなパターンが考えられます。

「入れ込む要素」を「オファー」に絞り、「表現方法」を「言い換え」に絞ってもこれだけのテストパターンが考えられるわけですので、すべてのパターンを検証しようとすると、キリがないことがおわかりいただけるのではないでしょうか?

繰り返しですが、

▼ 顧客の背中を押せる「オファー」をABテストで検証したのちに
▼ 「件名」でさらに精度を高める

という流れを組むことが重要です。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか?最後に、ポイントを整理します。

  • メルマガで優先的に検証すべきなのは「配信タイミング」➡「オファー」➡「件名」。
  • 配信タイミング:「時間帯」➡「曜日」の順で検証する。
  • オファー:「オファーなし」も検証する。
  • 件名:優秀なオファーを入れ込み、「表現方法」を検証する。

以上となります。


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