Googleの無料画像生成AI『Nano Banana』が進化しました。外注費の高騰や人手不足に悩むWeb・デジマ現場で、”知らないと損をするAI”と言えます。本記事では、「Nano Banana Proとは何か」「何がすごいのか」「経営・事業視点での活用メリット」を解説します。
※基本的な使い方(ボタン位置・操作手順・生成/編集/合成の基本)は、過去記事で詳しく解説しています。
【無料画像生成AI】Nano Banana(Gemini 2.5 Flash Image)とは?商用利用は?使い方を分かりやすく解説
【目次】
1.Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)とは?
2.旧Nano Banana(Gemini 2.5 Flash Image)からの進化点・何がすごいのか?
3.Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)の活用事例①:外注時の「指示出し」を変える
4.Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)の活用事例②:軽微な更新作業の「内製化」
5.Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)の活用事例③:情報の視覚化による「ワンソース・マルチユース」
6.Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)の注意点:料金/商用利用・著作権/透かし(ウォーターマーク)
7.Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)についてまとめ
1.Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)とは?

『Nano Banana Pro』(Gemini 3 Pro Image)とは、
Googleの『Gemini』で利用できる「無料の画像生成・編集AI」です。
チャットで簡単な日本語の指示を出すだけで、画像の生成・編集・合成ができます。
ただし本質は「便利な画像生成ツール」ではありません。
重要なのは、次の点です。
● 外注の前工程(イメージ共有)を社内で完結できる
● 背景/シーン変更など「軽微な修正」を一部内製化できる
● テキスト資産を図解化して再利用(ワンソース・マルチユース)できる
今、Web・デジタルマーケティングの現場では
「クリエイティブの量産に追いつかない」
「外注費の高騰」
「人材不足」といった課題が深刻です。
これらを解決する鍵は、全てを外注するのではなく、
AI(Nano Banana Pro)を使って、「社内でできることを増やす」という”戦略的な一部内製化”です。
2.旧Nano Banana(Gemini 2.5 Flash Image)からの進化点・何がすごいのか?

以前公開した記事では、『Nano Banana』(Gemini 2.5 Flash Image)の特徴を以下の3点に絞って紹介しました。
1)単語レベルで操作できる直感性
2)処理速度の速さ
3)一貫性の高さ(“ガチャ”が減る)
『Nano Banana Pro』(Gemini 3 Pro Image)では、上記の特徴をベースにしつつ、実務で詰まりがちだった欠点が改善されています。
【進化点①:合成・編集がより自然になった】
旧版でも合成は強力でしたが、ケースによっては
「合成した感」「質感のズレ」「影・輪郭の不自然さ」が出ることがありました。
『Nano Banana Pro』では、こうした細部の破綻が起きにくくなり、実務でスグに利用できるレベルに到達しています。
【進化点②:複数画像を扱う時の安定性が向上した】
旧版では「後からアップした画像サイズに引っ張られて崩れる」など、
アスペクト比や合成順で出力が不安定になる傾向がありました。
『Nano Banana Pro』ではこの手の破綻が起きにくく、実際の制作現場でも、修正などの手戻りが少ない形で使えるように改善されました。
【進化点③:文字入りのクリエイティブが生成可能になった】
「画像生成系AI」の最大の難所は、「文字」(日本語)の反映でした。
『Nano Banana Pro』は、旧版よりも日本語を含むクリエイティブの生成が安定し、
バナーや図解化の精度が劇的に向上しました。
【補足】
本記事を執筆中(2025年12月16日)に、米OpenAIが画像生成AIの新版『ChatGPT Images 1.5』をリリースしました。
※OpenAI:The new ChatGPT Images is here
早速検証をしてみた結果、筆者的には、
● 文字入りクリエイティブの生成
● 処理速度
の観点においては、
『Nano Banana Pro』の方が優秀な印象を受けました。(※下図参照)
<プロンプト>
企業パンフレットの1ページを作成してください。
白を基調としたクリーンなデザインで、以下の日本語テキストを、読みやすいゴシック体で正確に配置してください。
アクセントカラーは「#DC0017」「RGB:220,0,23」の赤色です。
中央上部に大きな見出しとして「インターネット・ビジネス・フロンティア株式会社 会社概要」
その下に、左寄せで以下の情報を箇条書きで配置:
・会社名:インターネット・ビジネス・フロンティア株式会社
・設立:2004年9月21日
・資本金:2,500万円
・代表者:代表取締役 宇都雅史
・事業内容:EC事業・デジタルマーケティングの支援
- 受託支援(コンサル/広告集客/クリエイティブ/システム)
- 自走支援(eラーニング/課題を可視化するシステム)
・所在地:〒153-0042 東京都目黒区青葉台3-1-18 青葉台タワーアネックス8階
・企業理念:「幸せが循環する世界を切り開く」を掲げ、事業成長に直結する成果創出を重視します。
最下部に小さく「Copyright © INTERNET BUSINESS FRONTIER. All Rights Reserved.」
<生成された画像:ChatGPT>
※以前よりは文字化けが減りましたが、まだ所々で日本語(漢字)が破綻しているのが分かります

<生成された画像:Nano Banana Pro>
※全体的に破綻がなく、そのまま使えるレベルに仕上がっていることが分かります

以上が、『Nano Banana Pro』で強化された主な進化点です。
ここまで見てきたように、今回のアップデートは単なる「機能追加」ではなく、
「実務の中でどう使えるか」「どこまで社内で担えるか」という観点での改善が中心となっています。
次章からは、この進化を踏まえた上で、
AI(Nano Banana Pro)を活用して「社内でできることを増やす」。
いわゆる“戦略的な一部内製化”について、
「外注時」と「内製時」それぞれの活用事例に分けてご紹介していきます。
3.Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)の活用事例①:外注時の「指示出し」を変える

まずは、「外注時の指示出し」です。
制作会社に「爽やかでみずみずしい感じ」と依頼して、
初稿の方向性がズレて修正が重なった経験はないでしょうか?
『Nano Banana Pro』(Gemini 3 Pro Image)を活用すれば、このような課題を解決できます。
具体的には、外注の前に「社内でラフを作って共有すること」です。
たとえば、夏向け化粧品のバナーを依頼する際、
次のようなプロンプトを入力して具体的なイメージを社内で先に作ることができます。
<プロンプト>
南国のビーチ、青い海と空、白い砂浜、手前に冷えた化粧水ボトル、水しぶき、太陽光、キラキラ、高画質
<生成された画像>

上記のようなラフ画像を指示書に添付して、
「構成はこのイメージで、商品は自社のこれに差し替えて」と制作会社に伝えるだけで、
社内外の認識のズレをなくし、意思決定スピードを劇的に上げることができます。
4.Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)の活用事例②:軽微な更新作業の「内製化」

続いて、「軽微な更新作業の内製化」についてご紹介します。
広告運用やEC運用で頻繁に発生するのが、
「背景だけ変えたい」
「季節感を出したい」
「ターゲット別の雰囲気を作りたい」
といった「軽微な修正」です。
ここに外注費と数日をかけてしまうのは、非常にもったいないことです。
『Nano Banana Pro』(Gemini 3 Pro Image)を活用すれば、社内で数分でパターン出しが可能です。
例えばこちらのシンプルなタンブラーの画像でやってみましょう。

まずは「ビジネス層」向けに修正するために、次のようなプロンプトを入力してみます。
<プロンプト>
背景を、ノートパソコンが置かれた木製のデスクに変更して
<生成された画像>

続いて、次のようなプロンプトで「アウトドア層向け」に変えてみます。
<プロンプト>
背景を森のキャンプ場に変更して。朝日の木漏れ日
<生成された画像>

このように、商品イメージを維持したままで、背景だけを自然に入れ替えた、複数のバリエーション展開が可能になります。
軽微な修正を一部内製化して、外注コストを削減する。
これこそが、”利益を守るためのAI活用”と言えます。
5.Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)の活用事例③:情報の視覚化による「ワンソース・マルチユース」

最後に、情報の視覚化による「ワンソース・マルチユース」についてご紹介します。
「ワンソース・マルチユース」とは、
「1つの元となる情報源」(ソース)を、ウェブサイト・SNS・動画・印刷物など、「複数のメディアやコンテンツ」に効率的に再利用する戦略です。
例えば、動画を制作する場合、
・まずは「YouTube用に10分の動画」を制作して、
・それを1分に編集したものを「Instagram」や「TikTok」でも活用するという方法です。
「ブログ記事」や「商品ページ」など、社内に眠る「テキスト情報」。
『Nano Banana Pro』(Gemini 3 Pro Image)を使えば、これらのテキスト情報を視覚化して、複数の形式に転用することができます。
例えば、以前弊社が公開した「シニア層の媒体接触の変化」に関するこちらのレポート記事。
AIが描く「シニア市場の未来」~TVからYouTubeへ、確定している世代スライド~
上記のテキスト情報を読み込ませて、次のようなプロンプトを入力します。
<プロンプト>
この文章の要点をまとめて、手書き風のグラレコ画像にして。イラスト使用で親しみやすく
<生成された画像>

すると、ブログ記事の内容が、一目でわかる「解説画像」になりました。
こちらをSNSや営業資料に転用することで、
コンテンツの2次利用、3次利用が可能になります。
『Nano Banana Pro』を活用した「ワンソース・マルチユース」は、
物販などのEC事業者様にも強力です。
例えば「ビジネスリュック」の長い商品説明文。
<商品説明文>
商品名:アーバン・コミューター・バックパック
特徴:
1.完全防水素材を使用。急な雨でもPCや書類を濡らしません。
2.超軽量600g設計。一日中背負っても肩が疲れにくいクッション構造です。
3.大容量ながら薄型。15インチのノートPCも専用ポケットにすっぽり収まります。
上記のテキストを読み込ませて、次のようなプロンプトを入力します。
<プロンプト>
この商品の魅力を、Instagramで見やすいように『3つのポイント』でまとめた画像にして。背景はオフィス街で、スタイリッシュな文字入れをして
<生成された画像>

文字だらけだったスペック情報が、
InstagramなどのSNSですぐに使える「目を引く画像」に生まれ変わりました。
今ある「テキスト資産」を、手間なく「視覚情報」へ展開する。
これがAI時代の賢い運用になります。
6.Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)の注意点:料金/商用利用・著作権/透かし(ウォーターマーク)

手軽に高品質な画像生成・編集ができる『Nano Banana Pro』(Gemini 3 Pro Image)ですが、実業務や商用利用する際には、いくつか押さえておきたい注意点があります。
ここでは次の3つのテーマに絞って整理します。
① 料金・生成枚数制限
② 商用利用・著作権
③ 透かし(ウォーターマーク)
【① 料金・生成枚数の制限について】
まず注意したいのが、生成枚数の上限です。
『Nano Banana Pro』は、無料・有償いずれのプランでも利用できますが、
1日あたりの生成枚数に「制限」があります。
公式に明示されている目安は、以下の通りです。
・無料利用:1日あたり最大 3枚
・有償利用:1日あたり最大 100枚〜1,000枚
※利用環境やプラン、タイミングなどによって上限は変動する場合があります。
重要なのは、上限を超えた場合、自動的に「旧モデルへダウングレード」されるケースがあるという点です。
「急に品質が落ちた・・・」と感じる場合は、生成枚数の「上限」に達している可能性がありますので、生成枚数の制限を意識した上で活用すると良いでしょう。
※Gemini アプリ ヘルプ:Google AI のサブスクリプションにおける Gemini アプリの使用量上限とアップグレード
【② 商用利用・著作権について】
権利関係についての基本的な考え方は、
旧Nano Bananaの解説記事の内容と同様です。
・生成された画像の利用自体は、商用/非商用を問わず可能
・ただし、著作権/肖像権/商標権などへの配慮は必要
・万が一トラブルが発生した場合の最終責任は、利用者側(事業主)に帰属
つまり、「AIが作ったからOK」ではなく、
通常の制作物と同じ基準でチェック・管理する必要がある、という点は変わりません。
【③ 透かし(ウォーターマーク)について】
『Nano Banana Pro』で生成した画像には、右下に透かし(ウォーターマーク)が入る場合があります。
ここで注意したいポイントを整理します。
《ウォーターマークは入る?入らない?》
・入る/入らないは不規則
・体感としては「入ることが多い」印象
→そのため、「毎回必ず入る」「必ず入らない」といった挙動ではありません。
《ウォーターマークは消せる?》
・Google公式ではないツールや、画像加工によって、見た目上のウォーターマークを消すことは可能
・実際、技術的には「あってないようなもの」に見えるケースもあります
→ただし、ここで重要な注意点があります。
《見えなくしても“消えた”わけではない》
Googleは、生成画像に対して『SynthID』(シンスID)と呼ばれる電子透かし技術を使用しています。
※GoogleAI for Developers:SynthID: 透かしを入れて LLM で生成されたテキストを検出するためのツール
これは、
・目視では確認できない
・画像を加工/編集しても残る
・「その画像がAI生成かどうか」を判別できる
という特徴を持つものです。
つまり、
・見た目のウォーターマークを消しても
・Google側は「AI生成画像であることを判別可能」
という点には注意が必要です。
なお、現時点では、
「ウォーターマークを消してはいけない」
「生成画像を加工してはいけない」
といった明確な禁止文言は、Googleの利用規約には記載されていません。
ただし、電子透かしが残る以上、「完全にAI生成であることを隠せる」わけではないという前提で、広告・配布・商用利用を判断することが重要です。
【注意点まとめ】
最後に、実務視点での要点をまとめます。
・無料/有償いずれも生成枚数には「制限」あり
・上限超過時は「旧モデル」に切り替わる
・商用利用は可能だが、著作権など「権利チェック」は必須
・透かし(ウォーターマーク)を消しても 「SynthID」によりAI生成かは判別可能
これらを理解すれば、『Nano Banana Pro』は「リスクが高いAI」ではなく、安心して業務に組み込める実務ツールになります。
7.Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)についてまとめ

いかがでしたか?
今回は、Googleの無料画像生成AI・編集機能の『Nano Banana Pro』(Gemini 3 Pro Image)について解説しました。
『Nano Banana Pro』の価値は、Web・デジタルマーケティングの現場でボトルネックになりがちな以下の課題を解決できる点にあります。
● 社内外の認識のズレ(修正地獄)
● 軽微修正が回らない(外注費・時間的コスト)
● テキスト資産が再利用されない(作って終わり)
外注費高騰・人手不足の時代に、「全部外注」から「一部内製+外注の最適化」へ。
その転換点として、『Nano Banana Pro』は経営者・事業責任者ほど押さえておくべきAIと言えます。
私たちIBFでは、AI時代の変化に対応するために、
eラーニングサービス「Digimy」を提供しています。
● 生成AIの最新動向や代表ツール
● デジマ現場で活躍する主要ツールの特徴やAI活用時のポイント
● デジマ現場(広告クリエイティブ制作/データ分析)で実践する方法など
デジタル・Webマーケティングのeラーニングサービス【Digimy】はこちらをご確認ください。
→
https://www.ecfs.jp/lp/e_learning/
1社でも1人でも多くの方の、Web・デジタルマーケティング強化の一助となることを願っております。
最後までお読み頂きありがとうございました。
それでは、また新たなコラムでお会いしましょう!