自社製品を好意で紹介してくれるSNSユーザー。
これらの「投稿コンテンツ」を、公式サイトやLPに掲載するのが、トレンドのような雰囲気がありますよね。
確かに、メーカーが「うちの製品は最高にいいです。」という【主観的】な情報より、第三者による【客観的】な情報を、私たちは”信じたくなる傾向”にあります。信頼している知人・友人や、尊敬している専門家・著名人の発信であれば、無条件に信用した情報として「脳」や「心」に飛び込んでくるという経験は、皆さんも1度や2度ではないと思います。
という事で、今回もクライアント様の協力のもと、
よく目にする「SNSで話題!」のSNS投稿コンテンツ(とここでは定義します)の成果に関して検証してみました。
※ちなみに、本検証は大きく差が開いたのですが、カイ二乗検定では優位性が得られず、想定とは全く異なる結果だったため、後日、複数のテストパーツを追加実装しました。
当然ですが、今回の検証結果も
● 世の中の全ての企業・サイトに共通する事ではない(はず)
● 製品や企業の市場でのポジションなどによって成果は異なる
● 背景には、様々な固有の条件が存在しています
以上を忘れずに確認頂ければ
自社で同様のケースが発生した際、冷静に判断頂けるかと思います。
ご協力頂いましたX社様、ありがとうございました!
それでは、早速ABテスト事例・概要の共有からいってみましょう。
【お題】
・LPファーストビュー下で使用する客観的パーツの『正解探し』
【対象者】
・効率の良い媒体経由の訪問者全て
【集客媒体】 ※弊社運用支援中
・検索&ディスプレイ系の運用型広告
・SNS
・アフィリエイトサイト
【ABテストのパーツ】
・①SNS投稿コンテンツあり
・②SNS投稿コンテンツなし
ABテスト方法は、検証対象となる2パターンを、バンディットアルゴリズムを用いて実施。
「バンディットアルゴリズムとは」は、以下よりご確認ください。
それでは、本題に戻ります。
結果はどうだったのか?早速共有してみましょう。
1)ABテスト開始から『1週間』
上記は、弊社のツールから自動配信されるレポートをキャプチャしたものですが、日々送られてくる数値を確認しながら
「本当に?まぁ、いつの日か逆転するでしょ」と、関係メンバーで会話をしていました。
ところが、
・SNS投稿コンテンツは【無し】の方がCVRは高い。
という結果で、1週間が経過。
2)ABテスト開始から『2週間』
2週間経過後も、【有り】にCVが付かず
・SNS投稿コンテンツは【無し】の方がCVRは高い。
という判定になりました。
この時期くらいから、色々な仮説がでてきます。
仮説1)そもそも、弊社ツールの不具合ではないか?
⇒ 公開前のテスト注文では正しくCVが計測されました。
仮説2)訪問者がSNSサイトに確認・訪問してしまうのでは?
⇒ 現状の測定タグ&環境では追う事ができず・・・(ITP対応中)断念
仮に、全ての【有り】LP訪問者が、SNSサイトへ訪問し購入しない。というのは、考えにくい。
そうこうしているうちに、Web施策を拡大する方針になり
本検証は、2週間+2日で一旦終了。
SNS投稿コンテンツ以外の【客観的】パーツテストを実施する事になりました。
3)まとめ
・データとしての優位性は得られなかったものの、SNS投稿コンテンツは【無し】が勝った。
・バンディットアルゴリズムを活用する際は、複数パターンで運用した方が傾向を掴みやすい!?
(インプレッションが偏りすぎてしまった)
・SNS投稿者と「訪問者の年齢ギャップ」による影響も考えられる!?(更なるABテストへ)
・(改めて!)消費者の行動は、簡単ではなく複雑。真実はとらえどころがない。
冒頭でも記載しましたが、現在、派生検証として【客観的】パーツのABテストを、以下の5パターンで実施中です。
①オリジナル(雑誌掲載)
②SNS投稿コンテンツA
③SNS投稿コンテンツB
④エンブレム
⑤実績
こちらの検証結果に関しましては、改めてご報告しますね。
それでは、また。
インターネット・ビジネス・フロンティア株式会社
宇都